教えて直樹せんせい 育児情報誌ママパパ

発達障害のQ&A(2022年7月・8月号WEB版掲載)

園や学校では新学期がスタートして3カ月が経とうとしています。皆さんアッという間に夏休みがやってきますね。この時期は、4月、5月のバタバタ忙しい時には見えていなかったことが見えてきたり、参観日や行事を通して気づいたり、園や学校から子どもの問題を指摘されたりすることが多いようです。そこで、今回は読者の皆さんから寄せられた質問に、こころの問題や発達障害などに医療機関で20年以上関わっている公認心理師・臨床心理士の吉田先生に答えてもらいました。皆さん参考にしてください。

1年生の時に医療機関でADHD(注意欠如多動症)の傾向があると言われました。しかし、今は落ち着いているので経過をみていきましょうと言われ安心しました。しかし、2年生になり担任の先生がかわったり、クラス替えも重なり、授業中に落ち着きがなくなったり、友達とケンカして怒りがおさまらないことが目立つようになってきました。このままにしておいてもいいのでしょうか?

不適応の原因や理由を確かめることが大切です

できるだけ早く診断された医療機関を再受診されることをお勧めします。一般的に、発達障害は、周囲の環境や発達段階などにより、子どもの特性が顕著に表れることもあれば、そうではないこともあります。前の学年では何の問題もなかったのに、今年度になってから「急に問題行動を起こす」というのはしばしばあるのです。まず、学校に相談したり、医療機関での受診を通して、子どもの状態を把握しながら、不適応の原因や理由を確かめることが大切です。保護者の心配なお気持ちはわかるのですが、すぐに「担任の先生の対応が悪い」「クラスメイトからいじめられている」などと、周囲や環境のせいにしたり、批判ばかりに固執すると、問題解決が遅れるので注意しましょう。

園や小学校では、「いつもきちんとしている」「まじめに何でも取り組む」「学習面の問題はない」と担任の先生から言われ続けてきました。家庭では、学校とは全く異なり、洋服は脱ぎっぱなし、勉強道具も片付けない、お手伝いも指示した時だけ渋々取り組む・・・。いつも子どものことが気になりつつ、外では頑張っているので大丈夫かな?と思っていたのですが、突然、学校に行けなくなりました。どうしたらいいのでしょうか?

不登校は、早期の対応が基本になります。

ただ、学校での適応が良好な場合は、「友達関係」「先生との関係」「学習」など問題が見当たらないので、学校に相談しても解決に結びつかないことが多いようです。一般的に、学校で頑張っていて、家庭では怠けているというのは、心理的には健康な状態だと言えます。ただ、「学校と家庭」「外と内」での子どもの状態が、あまりにも違いすぎたり、落差が大きい場合には注意が必要です。「親が説得しても先生の言うことは絶対に守る」「クラスのルールを破った友達を注意しないと気が済まない」「正義感が強く融通が利かない」など環境に過剰に適応したり、こだわりなどが背景に疑われることもあります。気になる場合は、心理の専門家への相談をお勧めします。

「学習に集中できない」「友達関係がうまくいかない」「すぐにマイナスに考える」「怒りがコントロールできない」「忘れ物が多い」「整理整頓が苦手」など、発達障害の特徴に当てはまることがいくつかあります。「相談した方がいい」とわかっているのですが、日常の忙しさに追われて・・・専門家に相談するタイミングってあるのでしょうか?

保護者が気になった時が相談のタイミング

一昔前までは「学校で困ったら相談してください」と言っていましたが、今は「保護者が気になった時が相談のタイミングです」と伝えています。2004年、発達障害者支援法の制定から本格的な支援がスタートしました。各都道府県には発達障害者支援センター設置され、小・中学校でも発達障害の子どもへの支援が進められてきました。2016年には支援法が改正され、今では大学にも支援センターが設置され、さらに適切なサポートが充実しています。つまり、学校では、発達障害の診断がある子どもはもちろん、特性が疑われる子どもにも自然に支援がおこなわれる環境が整っているのです。ですから、ある程度、適応できる子どもだと、本人は生きづらさを感じているのに、学校で困るのを待っていると手遅れになってしまいます。そして、就職して社会に出るとどうでしょう?発達障害の診断書を提出しても、配慮ができる職場がどれくらいあるでしょう?「自分の子どもが、社会で適応できるか?通用するか?」保護者の問題意識と想像力が子どもの将来を左右すると言っても過言ではないのです。


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