夏休みも終わり、園や学校での生活がやっとスムーズに回りだした頃でしょうか?この時期には、登園や登校渋り、不登校についての相談が、ママパパ編集部にも数多く寄せられます。そこで、のべ約400校の小・中学校でスクールカウンセラーを務めた経験を持つ公認心理師・臨床心理士の吉田直樹先生に、不登校についての質問に答えてもらいました。皆さん、参考にしてくださいね。
9月は不登校になりやすいと聞いたのですが、本当でしょうか?
夏休みからの切り替えが難しかったり、学校生活に順応するのに時間がかかることが原因の一つです。しかし、友人関係や学業など元々の問題が悪化してどうしようもなくなっているケースもあるので早期の対応が大切になります。
不登校にも段階があると聞いたのですが?
日本心身医学会ガイドラインを参考にした学校での基準によると「登校できる」場合と「登校できない」場合に分け、それぞれ3段階に分類してあります。
不登校への対応はどのようなものでしょうか?
また、「登校できない」の状態3~5の場合は自立支援に重点が置かれます。令和元年に文部科学省から不登校児童生徒への支援の在り方についてという通知が出され、その中で「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、社会的な自立を目指すことの必要性が視点として加わりました。
不登校が疑われる場合、どのようなことに 注意したらいいのでしょうか?
まず、生活面では、朝起きられなくなったり、食欲がなくなる、生活習慣の乱れです。健康面では、保健室の利用が増える、身体症状を訴えるようになります。学習面では、宿題をしなくなったり、忘れ物が増えたり、字が乱れてくることもあります。最後に、対人面では、休み時間に一人でいることが多くなったり、一人で登下校するようになります。
不登校には早期発見・早期対応が不可欠ですが、 その時に気を付けることは?
本人はもちろん、家族や友人、ママ友、学校の担任、習い事の先生など・・・そして、明確な原因が見つかる場合は、その問題を解決しましょう。わからない場合は、専門的な視点からさらに深く本人を理解することが大切になるので専門家に相談しましょう。やはり、心理的な視点は欠かせないので、公認心理師と臨床心理士、両方のダブル・ライセンスを持っている心理学の専門家をお勧めします。
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